ツールを使ったデータに基づく競合の分析方法 -ahrefs(エイチレフス)編-
WEB戦略において、競合分析は大事な作業のひとつです。概要的なことはわかっていても、実際に具体的なデータをどのように調べればよいのかわからない方もいるのではないでしょうか。競合分析に特化したしたツールは、さまざまなものがあります。
この記事では、競合分析ツールのひとつ「ahrefs(エイチレフス)」の指標の見方や項目について紹介していきます。
ahrefsでできること
引用元:ahrefs(https://ahrefs.jp/)
ahrefsは、SEO分析ツールとして世界中の企業から使用されています。自社の検索結果のパフォーマンスを調べるのに、Google Search Console(グーグルサーチコンソール)を使用している方も多いでしょう。しかしGoogle Search Consoleでは、競合サイトまで調べることはできません。ahrefsでは自社に限らず、他社を含めてあらゆるサイトを分析することが可能です。
ahrefsの中でも無料で使用できるツールはいくつかありますが、分析のために複数のタグを開いたり制限がかかったりしていては、それなりの労力がかかります。有料版では分析に必要な多くのツールが利用できるので、自社の規模に合わせて選択してください。
ahrefsのツール概要を紹介
ahrefsには大きく分けて3つの機能があります。
- Site Explorer(サイト・エクスプローラー)
- Keywords Explorer(キーワード・エクスプローラー)
- Content Explorer(コンテンツ・エクスプローラー)
それぞれ詳しく説明していきます。
他社のサイト概要が一目瞭然!Site Explorer(サイト・エクスプローラー)
引用元:ahrefs(https://ahrefs.jp/)
Site Explorerは、分析したいサイトの被リンクや検索結果といった情報が得られます。分析したいサイトURLを入れるとさまざまな分析結果が出ます。トップページだけでなく該当ページだけを調べたい場合は、そのページURLだけでも分析が可能です。確認しておきたい項目をいくつか解説します。
引用元:ahrefs(https://ahrefs.jp/)
Ahrefs Rank
ahrefsが持つデータと照合して独自に出した世界順位です。ひとつの目安にする程度でいいでしょう。
UR(URL Rating)
リンクを受けたサイトによって点数が1から100で付けられます。この得点が高ければ、Google検索でも上位に表示されやすいです。リンクの量よりもリンクを受けたサイトの質が大事なので、やたらとリンクを増やせばいいというものではありません。
DR(Domain Rating)
リンクを受けているドメイン評価によって、1から100までの点数が付けられています。DRの高いドメインからリンクを受けると上がりやすく、Googleの検索結果にも影響します。
被リンク
リンクを受けている総数。いわゆるバックリンクです。
参照ドメイン
調査したページにリンクしているドメインの数です。同じドメインの複数のページからリンクされていても1とカウントされるので、外部リンクの純粋な数と考えていいでしょう。
オーガニックキーワード
検索上位100位以内に入っているキーワードの数。
オーガニックトラフィック
自然検索によるアクセス数です。月間検索数と検索順位をもとに算出されているため、実数と異なる場合があります。
有料検索広告
分析したサイトでアドワーズ広告などの有料広告を利用している場合、広告の内容やキーワード数が表示されます。
それぞれ表示された数値をクリックすることで、詳細を確認することができます。実際にアクセスのあるキーワードやリンク先のページ概要などを確認し、分析が可能です。
サイト作成時の目安に!Keywords Explorer(キーワード・エクスプローラー)
引用元:ahrefs(https://ahrefs.jp/)
Site Explorerによって得たキーワードや戦略としてサイトに入れていきたいキーワードなどを、探すときに使用します。
たとえば「注文住宅」というキーワードでは、競合サイトが多く自社のサイトを見てもらう機会が減る可能性があります。「注文住宅」を基本に「注文住宅 相場」「注文住宅 間取り」といった複合キーワードで、サイトを作ることも大事です。
ahrefsを使用すれば、複合キーワードの候補やそれに対する検索順位、検索数、出稿されている広告の内容なども分析ができます。
Keyword difficulty
検索キーワードに対し、サイトを上位表示するための難易度を示しています。数値が低いほど上位を取りやすいですが、ユーザーが求めていない場合もあるので検索数なども合わせて調べるようにしましょう。
Volume
ユーザーの月間検索数です。Googleのキーワードプランナーで確認できるボリュームと少し異なるのは、ahrefsの独自の算出方法によるものです。そこまで違うこともないので、こちらを指標にしてもよいでしょう。
CPC
有料広告を出した場合の1クリックあたりの金額です。こちらもahrefs独自の算出によるものなので、実際に出稿したときに変わることがあります。目安として考え、広告を出すときは予算などを含め検討してください。
Keyword ideas by search volume
引用元:ahrefs(https://ahrefs.jp/)
主要キーワードを含め、複合キーワードの提案と検索数がわかります。検索数が多いほどユーザーの目に触れやすいので、サイトを作る際はこの指標も役立てられるでしょう。ただ、主要キーワードと同様に検索数が多い場合は競合サイトも多くなることがあるため、上位表示が難しいこともあります。
SERP overview for”キーワード”
引用元:ahrefs(https://ahrefs.jp/)
選択した検索サイトの順位が確認できます。具体的な競合サイトがイメージで来ていない場合は、ここを参考にしてみてください。通常のGoogle検索では、使用している端末のエリアなどが加味された順位や広告が表示されますが、ahrefsはエリアなどは加味されていないので標準的な順位が確認可能です。また広告がある場合は、広告の概要も表示されます。
SNSを利用するなら使用したい!Content Explorer(コンテンツ・エクスプローラー)
引用元:ahrefs(https://ahrefs.jp/)
SNSと言っても現在はTwitterとPinterestに限って絞り込めます。キーワードに関する記事などがシェアされた状況を把握することができるので、SNSを積極的に使用して拡散しやすいコンテンツを作りたいときは参考にしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
ahrefsを利用した分析方法について、大まかに紹介しました。これ以外にも多くの分析結果を表示することができるので、自身のサイトに使用できる内容をピックアップしていきましょう。サイトを作成するときは、なんとなく「あのキーワードでやってみよう」とスタートするのではなく、データにもとづいて進めると成果が出やすいです。また競合会社やサイトを見つけて、その方法をマネてみるのも成功への近道となるでしょう。ahrefsは決して安いツールではありませんが、WEB戦略で成功したいと思ったらぜひ導入を考えてみてください。