マルチエントランス戦略とは

データドリブンマーケティングを行う上で、キーポイントになるのがこの「マルチエントランス戦略」です。この記事では、その考え方や効果について紹介をします。

マルチエントランス戦略とは

ということになります。この戦略を理解する為に、過去の代表的なマーケティング戦略を紹介します。

マス戦略

市場のパイが100だとしたら、大量の広告宣伝費を使って、その中の70〜80を取りに行く戦略です。物量がものを言い、大手企業に向いたやり方です。

ニッチ戦略

市場パイが100だとしたら、その中の1の市場をピンポイントで狙う戦略です。万人受けはしないが、その1のターゲット層に刺さる商品開発や訴求を行います。ランチェスター戦略などとも呼ばれ、中小零細企業に向いています。

ニッチ戦略の限界

ニッチ戦略は良い戦略だと思います。少ないリソースをある一点に集中することによって局地戦で勝つやり方です。一方でニッチな戦い方をしていては、市場でNo1になることはできません。特化したことで市場は狭くなるので、スケール出来ないことがニッチ戦略の限界なのです。

成長企業の為の「マルチエントランス戦略」

マルチエントランス戦略とは「拡大できるニッチ戦略」のことです。マルチニッチ戦略と言い換えてもいいかもしれません。下図の様に、ニッチなエントランスをたくさん作って市場を攻めます。

マスメディアが中心の従来のマーケティングではこのやり方は採用できませんでした。エントランスを大量に作り宣伝をすることで、費用が膨大になる為です。

しかし、Webの登場によって事態は一変しました。

  • エントランスは複製してコストを抑えられる
  • 広告はニッチなユーザーにピンポイントでリーチできる

これらのイノベーションにより、マルチエントランス戦略が可能になったのです。

マルチエントランス戦略は、データドリブンマーケティングと非常に相性が良いです。

それぞれのエントランスごとに、データを取得して、費用対効果の良いニッチ市場を発見することが出来れば一気に事業を伸ばすことができます。

マルチエントランス戦略では、トップページだけにユーザーを呼び込むのではなく、商品ごと、ニーズごとにページを分けて集客します。

マルチエントランス戦略を実証したamazon

本当にそんな戦略が機能するの?

とお思いの方もいるかと思います。しかしこれは既にアマゾンが有効性を実証しています。

彼らは同じフォーマットのページを何十何百億も持っています。

しかし1つ1つのページには違う商品がディスプレイされているのです。

ユーザーは自身が欲しいものを検索します。

すると、その検索ニーズに合わせて、amazonのページが表示されます。

ユーザーは「自分にピッタリの商品が見つかった」と感じるのです。

これはビジネススクールなどでは「ロングテール」などと説明されることがあります。

ロングテールは概念です。この概念を実際に実行しているのが「マルチエントランス戦略」なのです。

全ての商品は顧客の悩み事を解決する為にある

何故この戦略が有効なのかを深堀りしましょう。

それは全ての商品やサービスは、顧客の悩み事を解決する為に存在しているからです。

身の周りの商品やサービスに目を向けると、必ず何か「顧客の悩み」を解決しています。

なので、商品のPRで最も重要なのは、悩み事にピンポイントで訴求することです。

「あなたの◯◯な悩み事をこの商品は解決します!」これが全てです。

マルチエントランスの作り方はこの顧客の悩み事にフォーカスします。

悩み事毎に違うエントランスを作るのです。

レントランの例

次の2つの訴求文を見比べてみましょう。

Aレストラン

イタリアンレストラン「アポロ」です。
イタリアンの他に「創作和食」や「創作フレンチ」も提供。
各種ジュース」も取り揃えており「お子さん連れに」も最適です。

Bレストラン

パスタ専門店「アポロ」です。
お店のイチオシは「たらこスパゲッティ」で、ご来店の際には是非一度食べて頂きたいです。
また、お店No1メニューは「ナスとひき肉のパスタ」です。
ひき肉のジューシーな旨味を吸ったナスは絶品との声を頂いています。
パスタ好きの方は是非お越しください。

ニーズ=「顧客の悩み事」を絞ったBの方が圧倒的に訴求力があります

Aのレストランは、チラシも広告も店頭POPも全て同じ調子です。

Bのレストランは、

  • 食べログでは「パスタ専門店」として訴求
  • ワイン雑誌に掲載される際には「BIOワインが楽しめるイタリアンレストラン」として訴求

切り口を増やすことで、強い訴求による集客が可能となるのです。

Mouseflowのマルチエントランス事例

弊社のMouseflowはヒートマップツールですが、顧客の悩み事別にエントランスを分けています。

「ヒートマップ」という切り口だけで勝負すると広告予算勝負になってしまいます。

マルチエントランス戦略を取ることで、広告費を抑えながら同時にスケールさせることが可能です。

まとめ

マルチにエントランス戦略とは、顧客の悩み事毎にエントランスを設置する「拡大できるニッチ戦略」です。

マスマーケティングからWEBへマーケティングが切り替わったからこそ可能になった、新しい戦略となります。

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