デジタルトランスフォーメーションって何?
デジタルトランスフォーメーション(以後:DX)という言葉…最近良く聞くけれど何かよくわからない!という方も多いのではないでしょうか?
以前にクラウドという概念が出てきた時に似ているかもしれません。気がつけば世の中クラウドサービスだらけで、早くにコンセプトを理解した人たちのサービスが世界中を席巻していますね。
この記事では「DXがよくわからない」という方にポイントだけ抑えた解説を行います。このテーマが気になっている方は是非読んでみてください。
DXの定義はかなり曖昧だという話
何故DXがわかりにくいか?という問題が全て詰まっているかもしれません。DXは直訳すると「デジタル化」となり、抽象度が高すぎてボンヤリしているんです。ITの本家アメリカでも同様です。
そうなると各事業者が好き勝手DXと連呼し、自分たちのポジショントークにDXを利用するので余計によくわからなくなります。
「今の時代DXが重要なんです。DXには我が社の商品が必要です」といった具合です。
これまでのIT化
これまでのIT化は別の表現をすると「標準化」でした。業務効率を上げる為に人間が対応していた部分をシステムに対応させるなどです。
これはあくまで既存のビジネスシステム(ビジネスの流れ)の一部を文字通りIT化するという話です。
- 請求システム
- 経理システム
- 広告管理システム
- 労務管理システム
- 営業管理システム…etc
他にも色々ありますが、それまで紙やエクセル管理だったものを、システム化することで管理コストを下げるというものです。
既存システムの特徴としては「それぞれが独立している」こととなります。
例えば、通常経理システムと、広告管理システムは連動していません。それぞれのデータを使って何か資料を作りたい場合は、手作業が必要です。
これまでのIT化と比較してDX化を説明
IT化と比較した時、DX化の特徴は「それぞれのシステムが連動している」ことが挙げられます。連動自体は技術的な話なので、もっと重要なコンセプトを伝えると、ユーザーIDから全てが始まるシステムだということです。
先に結論を伝えると「ユーザーIDあたりの利益を最大化すること」これがDX化の目的です。
アップルの決算発表を見てもらうとわかりますが、最早Macが何台、iPhoneが何台売れたという話よりも、アップルID当たりの収益の方が話題の中心です。
ユーザーIDがあることが前提で、そのユーザーが何かを決済した時に、そのデータがリアルタイムでそれぞれの部門に渡ります。
- 経理から財務まで
- マーケティングから営業まで
- サポート部門まで
財務のDX化これまでの財務部門は安全性を意識するあまり、財務キャッシュフロー目的以外の投資については消極的であることが普通でした。しかしDXにおいては「ユーザーIDあたりの利益を最大化する為にいくら投資すべきか」をマーケティング部門やサポート部門と積極的に議論しなければいけません。
マーケティングのDX化財務と連動したマーケティング部門は、適切なマーケティング費用がよりわかります。場合によっては、マーケティング費用よりもサポート費用に予算投下した方が「ユーザーIDあたりの利益を最大化する」ことがデータで理解できます。
つまり、ユーザーを起点に全てのシステムが稼働し、得られたフィードバックに応じて、サービス提供を行う一連の流れこそがDX化なのです。
DX化のおおまかな流れ
最低限の話で言うと、
- ユーザーID
- 決済システム
が必要です。それらから連動された各システムによって「ユーザーIDあたりの利益を最大化する」為には各部門が何をどうすべきかがデータでわかる。この状態を目指してシステムの最適化を行っていくのです。