【財務はリアルタイムで動く】サブスクビジネスにおいて、チャーン率でLTVが大きく変わり適切な投資額も変わる

チャーン率という言葉をご存知でしょうか?サブスクビジネスをやっている又はこれから始める方で、この言葉を知らなければ是非抑えて頂きたい内容になります。

チャーン率とは?計算方法も解説

サービスの解約率のことです。例えば4月1日に300社いたユーザーが、4月末に270社になっていればチャーン率は10%です。※300の中には4月に新規で獲得したユーザーは含みません。

チャーン率 = 30解約/300社 = 10%となります。

3〜7%程度が目安と言われていますが、

  • BtoCなら7.5%程度
  • BtoBなら6.3%程度

が平均となります。

この分野で圧倒的な成果を収めているのは、以前クロスセルの記事でも紹介したSANSANです。

アップセルとクロスセルを事例から学ぶ

直近の決算資料では、チャーン率1%を切っています。

そうは言っても、1〜2%の差なんて誤差でしょ?」と思われた方は是非考えを改めてください。サブスクモデルを行う上でこの重要性を理解できなければ事業は絶対に上手くいきません。

何故ならばチャーン率はLTVと切っても切れない関係であり、LTVは事業投資・戦略・財務と大いに関わりがある為です。

LTVとは?計算方法も解説

LTVとはライフタイムバリューの略で、顧客が生涯に渡って企業にもたらしてくれる粗利額のことをいいます。LTVの計算方法はいくつかありますが、代表的な2つをご紹介します。

LTV = 顧客の平均単価 × 粗利率 × 平均継続期間

平均継続期間は「1/チャーン率」で算出できます。

例えば先の例で

  • 平均単価が50,000円
  • 粗利率80%

であればチャーン率は10%となりLTVは以下の計算式によって40,000円となります。

LTV = 50,000円 × 80% × (1/チャーン率10%) = 400,000円

財務的に言うと

  • キャッシュフローは一旦度度外視(回収期間は置いておく)
  • この商品で収益を上げるという前提で考える(アップセルなどは考慮しない)

上記の条件が合った場合、財務的に言うと400,000円のLTVを得るにあたって、400,000円以下の投資によって実現が出来れば一応OKということになります。

チャーン率別のLTV

ではチャーン率を変えてLTVを見てみましょう。

  • LTV = 50,000円 × 80% × (1/チャーン率5%) = 800,000円
  • LTV = 50,000円 × 80% × (1/チャーン率2%) = 2,000,000円
  • LTV = 50,000円 × 80% × (1/チャーン率1%) = 4,000,000円

チャーン率が2倍になるとLTVも2倍になっています。チャーン率1%と2%では、財務的には全く違う事業だと言えます。チャーン率が低ければ低いほど、イケイケドンドンで投資が出来るからです。チャーン率が悪い場合はどうでしょうか?以下の様になります。

  • LTV = 50,000円 × 80% × (1/チャーン率20%) = 200,000円

まとめ

チャーン率を下げましょうということと、もう一つ重要なのは、チャーン率をリアルタイムで把握しましょう。ということです。ある時に計測したチャーン率は、1ヶ月後には悪化していることがあります。その当時のLTVをベースに、財務戦略を立て投資を実行し、気づいたら費用対効果が全く合わなくなったということはよくあります。月額課金のサブスクモデルを実行する方には、チャーン率の計測をオススメします。

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