丸投げと任せるの違い
経営者である限り成長企業を作りたいわけで、課題は付きませんが、そのうちの1つが、以前の職場の上司:Sさん(以下:ス)と会話した内容でちょっとスッキリしました(せっかくなので皆様にシェアします)。
会話する前の僕の悩みは、仕事で成果を出す為に、
- 仕組みを作る
- 稼働するまで立ち上げ(サポートや状況によっては実務)を行う
上記2点については、間違いなく自分の仕事だという認識があったのですが、
- 成果が出続けているかWatchして、上手くいかなければ解決策をスタッフと一緒に作る
- 稼働している仕組みをブラッシュアップして、より良くする
上記2点についてはも、自分の仕事だという認識はありながらも、果たして「同じことをいつまでやり続ける必要があるのか?」とストレスに感じていました。
新たに解決すべき課題は山ほどあるのに、同じ問題に引っ張られていて「中々時間が作れない」というストレスです。そんな中、元上司にこんな質問をぶつけてみました。
スさんとの会話
吉「正直、任せると丸投げの違いがよくわかんないんですよね」
ス「それは、最終的な責任を負っているかどうかだよ」
吉「経営者って、丸投げしたとしても “一応” 最終的な責任は負うじゃないですか?」
ス「あぁ、そういうことじゃなくてね。部下の目標や成果に対しての進捗があるじゃん。その都度常に、代案を持っているかどうかってことだよ」
吉「と言いますと?」
ス「自分だったらその仕事をどう進行するかっていうシミュレーションを、全部下分持っておくってこと」
吉「ある種今そんな状態なんですけど、大変ですよね?」
ス「メチャ大変だよ。その部下以上にそのことについて、考えなきゃいけないからね」
吉「なるほど」
ス「その上で、進捗を見た時に、上手くいってればいいじゃん」
吉「自分以上のアイディアを持って進めてくれてるかもしれないですしね」
ス「そうそう、でも『何かおかしいな』『多分上手くいかないだろうな』という時に軌道修正はしてあげなきゃいけない」
吉「その時に代案が必要なんですね」
ス「そうそう、それがないとアドバイスも、指摘も出来ないよ実際は」
ス「20人くらい直接マネジメントしてた時期があったけど、会議の度に憂鬱だったもん。『また全員分シミュレーションするのか』って。でも、そこまで成果が出なかったもんだから『間違ってるのかな』って思って1回やめたんだよそれ」
吉「どうでした?」
ス「成果が半分になった(笑)やっぱり、丸投げはダメだって思ったよ」
吉「説得力がありますね(笑)」
ス「”任せる”を間違って使ってる人って多いんじゃないかな。松下幸之助さんも『経営者は任せなさい』って言ってるけど、丸投げしろとは言ってないもんね。でも人って結構楽な方に進んじゃうから、『任せる』っていいながらついつい丸投げしちゃう。そんなことがたくさんあるんだと思うよ」
吉「ありそう〜、あるな(反省)」
ス「『任せた!』って言って、しばらくして、蓋開けたら全然ダメで『何やってんだ!』は任せてないよね、丸投げ」
吉「労務とか役員に丸投げですね。代案出せないです今」
ス「それは良くないね」
吉「ってことは直接持てる部下の数は限りが出ますよね」
ス「軍隊とかでもそうだけど5-7名くらいじゃないかな。それ以上は代案考えれないもん。20人やってる時は死ぬかと思ったし、数を絞った方が精度も出る」
吉「今やってることは正しいとわかったので、ちょっとスッキリしましたけど、会社を拡大成長させるには、そういう代案を作れる管理者を増やすしかないっすね」
ス「そそ、その通りだし、この代案作りも筋トレみたいなもんで、段々負荷を上げても大丈夫になってくんだよ。スピードと質は上がってくわけさ。稲盛和夫さんと俺たちが持ってる時間は同じだけど、創り出してる成果は全く違うじゃん。もちろんリソースの差があるとか色々あるけど、大きくはそういうマネジメント能力の差だと思うよ」
吉「なるほど、凄いっすね。それどこで気付きました?」
ス「ある日Mさん(当時の社長)にマネジメントされてるってことに気が付いたんだよ」
吉「どういうことですか?」
ス「一緒にコンサル提案に行く機会があって、Mさんに『この会議の落とし所はなんですか?』って聞かれたから『話してみて、ですかね〜』って言ったら『落とし所も決めずにどうやって会議するんですか?』って言われたの。『MTGになったら、こうでこうで、相手が多分こう言ってくるから、こういう提案したら、多分こんな感じになるから、じゃあこの方向性でいきましょう って言う流れだと思うよ』と言われて、この人、俺がやることを、さも自分のことの様に考えてたんだって」
ス「で気付いたの。マネジメントってこれだと」
ス「野球の監督でもそうじゃん。何やってるかよくわかんないよね。ただベンチに座ってるだけにも見えるし。俺からしたらマネジメントって得体の知れないものだったの」
吉「代案を持った上で、任せて、軌道修正を行い、最終的な成果にコミットする人だと」
ス「そうそう、そんな感じ。大変だと思うけど頑張ってね」
これから
- 管理者を増やす
- (急な論点ですみませが)ITや機械が成果を出せる仕組みを作る
だと思いました。Sさんがありがとうございました!