「立場を取る」という技術をここ1年試してきた結果と気付き(1)


研修で「立ち場を取る」という技術を教わり、ここ1年試してきました。
成果や気づきをシェアします。文量が増えそうなので、2記事にわけます。

「立場を取る」という技術をここ1年試してきた結果と気付き(2)

用例1「信頼されている」

僕は人から信頼されているという「立場」をとっています。

そうしている理由は僕の過去を少し知ってもらう必要があるのですが、
今より若い時分、自身の気性の荒さを持て余していた時期があります。

  • 普段は気のいいやつであるのに
  • 攻撃されると防御反応としてすぐに反撃してしまう

振り返ってみると、上記の様な性質の為です。

  • 「この人は僕を信用していないのではないか?」
  • 「この人に嫌われているのではないか?」
  • 「相手は今機嫌が悪いのではないか?」

という不安が攻撃反応として出てしまうのです。

これは僕だけの欠点というより、人間にはこうした性質があって、プロイセンの名将クラウゼヴィッツは「戦争論」の中で、戦争とは「1対1の決闘が拡大したもので、AがBを殴るとBはAをより強い力で殴り、段々とエスカレートして、家族ぐるみの抗争になり、引いては町、国を巻き込んでいく」
という風なことを述べています。

「信頼されている」という立ち場を取ることのメリットとミソ

「信頼されている」という立ち場を取ることの最大のメリットは、
前述の負のエスカレーションやスパイラルを断ち切って、「相手にフラットに対応出来る」という点にあります。

この技術のミソは、

  • ①相手の実態がどうであれ
  • ②自分の状態がどうであれ

という点にあります。

どういうことかと言うと、

①相手の実態がどうであれ「信頼されている」

①は相手が実際に自身を信頼しているかどうかは置いておいて、僕は「信頼されている」という立ち場を取っています。

相手が実際に「攻撃的な状態」だったとしても、「いやいや、そんなはずはない。私は信頼されているんだ」というスタンスでフラットに接するのです。

鶏か卵かみたいな話しで、コミュニケーションがうまくいっていない時は、(同時でもいいですが)どちらかが先に冷静になって、振り上げた拳を降ろさなくてはいけません。

自ら先に「信頼されている」というスタンスを取ることで、争いごとは減りますし、何より自分で状況をコントロール出来る点が大きなメリットです。

②自分の状態がどうであれ「信頼されている」

②は、例えば自分がとんでもないヘマをしたとします。そういう時は自信がなくなって、自己嫌悪に陥ってパフォーマンスが落ちたり、「この人に嫌われているのではないか?」という不安がよぎって、相手を信頼できなくなったりしてしまいます。

しかし、我々ビジネスパーソンにとって重要なのは、「現状を冷静に見つめる」ということです。

  • ヘマをしたのは、あくまで過去で
  • 現状に対して適切な論点を見つけて
  • 最高の仮設を立てて実行する

ことを淡々と行うために、自分がどんな状態であれ「信頼されている」という立ち場を取ることで、自己承認ができ、フラットに考えられます。

客観的に自己を見つめることはとても大事です。自身を客観視出来ない事は成長の障害となるからです。

客観視は行いながら、違う軸で「立ち場」を取るという技術を使うことで、僕の場合は自身をコントロールしています。

「立場を取る」という技術をここ1年試してきた結果と気付き(2)