1万円と合理性
1万円をケチった
4月から10期目である。経営も切った張ったで10年もやると色んなことがあるわけで、今日1万円をケチった。社長10年生が書くにはたいそう貧相な話ではあるし、カットされた方は面白くないことはわかっているが、合理的に1万円削減した。
ショットの1万円と固定費の1万円は経営的には違う数値
ちなみにショットの1万円と固定費の1万円は経営的には全く違う数値だと思っている。
ショットの1万円の判断ミスは正直してもいいと思う。その時振り返って学習すればよく、痛みが過ぎ去るのも早い。
PLで厳密に固定費という項目はない。注意が必要なのはその固定費が、原価的なのか販管費的なのかということで、平たく言うと原価的であれば問題がない。1万円が3万円を生み出すのであれば毎月コストが掛かり続けようが気にする必要はないわけである。
じゃあ家賃や人件費はどうなのかと言えば、そのコストがきちんと利益に跳ね返る仕組み=ビジネスモデルがあれば問題がなく、なければ過剰投資であるとも言える。昨今のメガベンチャー(VCなどから大量に資金調達)が過剰投資かどうか短期では判断できないが、ビジネスモデルになっていなければいずれは「過剰」になるわけである。
先月RPAツールを導入するかどうか迷い最終的に見送った。テスト期間1ヶ月間において、その毎月の固定費を吸収できる仕組みを構築できなかったからだ。変動費の中で利益との結びつきが見えづらいものもあるが「合理的に判断する」ことはこの10年で伸びた一つのスキルである気がする。
そんなこんなで1万円をケチった
もんどり打った後に現れた1万円
今日非常に感情にスイッチが入りそうなことがあり、相手にとっても良くないと思い、電話してフィードバックしようかと思ったが、すんでの所で立ち止まった。アンガーマネジメント(※)で学んだことが役に立ったのかもしれないが、最近そういう時は以下の様に自問している。
「議論するのはいいが、その人と今後どういう成果を作るんだ?」
成果の為のコミュニケーションを取ろう。そうでなければ不毛だろうと。
臥薪嘗胆や忠臣蔵、泥沼のいざこざエピソードなど人の恨みを買うような話は別として、共通の成果がなければ喧嘩するのも時間の無駄であると思う。
※アンガーマネジメント・・・のやり方をある人に教えてもらう機会があった。「我慢すること」が一番良くないらしい。「我慢はいつか爆発するため」だそうだ。あとオススメされたのは考え方のパターンを増やしましょうということだった。
ただ今回それでも収まらず、やっぱり電話してやろうと思ったのだが(笑)
ふと冷静になり、そのことで24時間後に自身が手にする成果をイメージした。
すると、気がついたのだが、コミュニケーションの所で腹が立っていただけで、事実だけ見ると、自分はただ1万円を払うだけで、作りたい成果が作れるのだ。
合理的に考えると
- 1万円を払う
- 得たい結果が得れる
であったわけだ。
荒れ狂う龍の様な感情を脇に置いて見えた事実に、それでいいじゃないかと思い直した。
もんどりを打った後に素敵な1万円が現れた。