アイドルが結婚すると推しをやめる心理について考察

田中みな実さんと亀梨君の熱愛報道を受け、ふと疑問が浮かんだ。

アイドルに熱愛報道があると、推しは離れるのだろうか？

アイドルを恋愛対象として見ないファン

アイドル評論家の中森明夫さんは

昔のファンはアイドルを恋愛対象として見ており、引退に伴ってファンを辞める。
つまりベクトルが双方向である。
一方今のアイドルファンは同じベクトルを向いて対象を推している。

セクシャルな内容なので詳細は書かないが、別の研究により、

現在のファンはやはり推しを恋愛対象として見ていないことは明らかなようだ。

中森的定義に添えば、現代のファンはベクトルが同じだから

離れないということになるが、想像するに離れる気がする。

ベクトルが同じであるはずなのに何故であろうか？

私は以前「推し、燃ゆ」を見て”推す”こととは、

「自己愛の表現の一種」と定義した。

不完全な自己を愛する代わりに、偶像を作ってその対象を愛することで、

代替的に自己をなだめるのである。

2021年芥川賞受賞作「推し、燃ゆ」投影も青春も言霊も蝉もスマホも祈りも

「熱愛報道によりファンは離れるだろう」という推測について原因となる仮説を立ててみた。

熱愛報道によりファンは離れる。
ファンにとって、アイドルは恋愛対象ではないが、
自己愛をぶつける偶像として「こうあって欲しい」という願望からズレてしまった。

この仮説であれば、ベクトルが同じで恋愛対象でないアイドルに対して、熱愛報道をトリガーとしてファンを辞めることについて、合理的だと考えられる。