【心に残った16枚】オススメ展覧会「田渕俊夫画集 刻を描く」
※【絵のタイトル】[感想メモ]
目次
【光輝】【対話】描かずに表現。すごい
光輝では、光を描かずに余白で表現していた。ものを抽象化して捉えがちな自分にとって光は「光」とラベリングする対象だ。この絵にはラベリングどころか何にも書いていない。
対話はナイジェリア(?)のバーの様子。これも表情など描かず、シルエットだけで情景がありありと伝わっている。コミュニケーションにおいて言葉は7%とか言われたりするが、それを思い出した。この絵は言葉も表情も持っていないが、私とコミュニケーション出来ている。
【旅の思い出長城】遠くは詳細で近くはぼんやり
万里の長城のちょっとマイナーな場所をスケッチしている。はるか遠くの山上にまで人工物がそびえ立っている。私はそれを、登るべき挑戦すべき「何か」と重ね合わせて見てしまった。
遠くの景色はきめ細やかに描かれ、近くの景色ほど抽象度が高く、ぼんやりしていた。解釈は出来ていないが、この絵は私を捉えて話さなかった。
【時の証人一】絵の幅広さ。伝えたいことが明確
ポスターの様なポップなタッチで描かれた1枚の大作。作風の幅広さから大変好奇心旺盛な人なんだろうと感じられる。東南アジアのトラフィックジャムを、自転車を真横から重ねまくるという手法で表現。暑くて熱気のあったいつかのインドが思い起こされる。
【大地悠久 オアシスの月】敦煌と月という構図が最高
田渕俊夫の師匠である平山郁夫の作風ど真ん中といったもの。
敦煌は中国でありながら、シルクロードの要所であり、砂漠地帯のど真ん中。アラビアンナイトを思わる青と黄色のコントラストは、控えめに言って「最高」である。
【華清池】色っぽい
中国の庭園。水上にあるガボゼに、柳が折り重なっている。学芸員さんのコメントで「逢瀬がイメージできる」とあったが、そのコメントと柳の抽象的なタッチを見るにつけ、絵から色気みたいなものを感じた。
【泊】子供の頃漁港に抱いていた、怖さをを思い出す
これでもかってくらい船がたくさん描かれていた。実際にあんなにキツキツってことはないと思うが、子ども自分にはそう見えていたなと思い出す。漁港は怖いおじさんがいたり、海に落ちると危ない場所でもあり、魚が釣れるワクワクする場所だった。
【出港】やばい
何をどうしたら線だけで海が表現できてしまうのか…
【くずの頃】洒落効いてる
葛とクズが掛かっていたように私には見えて、洒落が効いてるなと。”クズ”の様にくすぶっていた自分を思い出し、感情が揺さぶられる。
【水】若者は深刻ぶる
若き日の作品「若者は深刻ぶる」という言葉は学芸員さんのものだが、確かにそうだったなと。原理主義的に思考を巡らせていた自分は、まさしく”過激派”であった。
【大地悠久 水の大地】壮大
などは、見たものを写生しながらも、”メコンデルタの雄大さ”を上手く乗せていて、写実的だけど抽象的な絵画。美術はあんまりわからないけど「これが日本画なのか」と感じた。
その他
- 【惶】凄すぎる
- 【吉野】桃源郷。圧巻
- 【春】やばい
- 【梅花絢爛】いやぁすごい
- 【やまはぜの頃】紅葉のうっすら赤に色気を感じる
といった具合で、言葉では説明出来ず。過去一良かった展示会でした。