想像で語る。高度経済成長時の会社組織


想像で語っており何の根拠もない、メディアや自身が見聞きした情報を元に記載。

何故こんなことを書いているのかと言うと「人が組織にフルコミットする」という状態はどんな状態で、何故「モーレツ社員」が成立したのかに興味を持ったからだ。

必要条件足りうるもの

不毛地帯に出てくる壱岐正なんかのイメージが正にそうである。

まず時代背景というものが間違いなくあった。時代の価値観とも言い換えることができる。

「男は働いてナンボ」

「24時間働けますか」

「亭主元気で留守が良い」

「男は三高が良い」

など、今ではどの価値観も有名人が発言すると炎上するであろう。

高度経済成長からバブル期まで続く、右肩上がりの経済成長を背景として、時代の価値観というものが、当時の人が「モーレツ社員」になった必要条件だと考えられる。

では十分条件とは何だろうか?

パッと思いつくのは「人が組織を信頼していること」だと思う。

組織にフルコミットで貢献することで、

  • 社会的地位が得られること
  • 十分な報酬を得られること
  • 精神的充足感を得られること
  • 組織が自分を不当に裏切らないこと

を信じていたと推測される。

国家が国民の生命を保証するように、企業が社員の生存や豊かさを保証するからこそ、人は安心してフルコミットで働けたのではないか。

アニータに貢いだ男を除けば、企業が安全保障をしてくれる範囲である程度よかったわけだ。

今の時代に置き換えると

必要条件はどうしようもないので、企業が従業員に用意出来るものは、十分条件であり環境だ。

ただし現状の企業環境の変化は目まぐるしい。

フォーチュン500の平均寿命は1975年当時75年あったが、現在は15年といった状況。

つまり企業の安全保障能力は下がった。

じゃあ自分の身を自分で守ろうという心理が働くのは当然で、副業や投資というものに人が熱を上げることはこの観点から理解できる。

それが現在企業を取り巻く環境の現実であり、共同体としての”Company”の限界だ。

最近ニュースになったが、内々定を急に取り消されることは、安全保障がなされていない事の典型例だろう。

ダイナミックな旅に出たいじゃないか。一人では寂しいじゃないか。

結局帰ってくるのはこういう話になる。

皆フルコミットして、燃える火の玉となり、力を合わせれば凄い力が出せるじゃないかと。

※書いてる僕は経営者ですから。

今の時代において、どうやったらそんなことが出来るのかと考えてみる。

一つは安全保障を自身で確立した人同士が、共通のビジョンを持ったケースだ。

これは漫画「ワンピース」的世界観をイメージしてもらうとわかるかもしれない。

ゾロはゾロで食っていけるし、サンジはサンジでやっていけるが、ビジョンを重ねて徒党を組んでいる。

二つ目はオーナーシップを持っていること。

これは「オーナーシップを持ちなさい」みたいな話ではなく、本当に株=会社の所有権を持っているという意味だ。社長や役員はこれにあたり、安全保障をされる側でなく、自分で自分の安全保障する側になる。ストックオプションなども仕組みとしてはここに該当する。

三つ目は安全保障を会社がしてあげるパターン。

高度経済成長の時と同じパターンになる。必要なのは会社が右肩上がりで成長し続けること、規模が大きくなり続け、先輩の後を追える状況があることだ。普通の企業では無理で、成長企業でなくてはならない。

四つ目はふと思いついたが、その人にとって仕事が楽しくて仕方のないことであるケース。

強権をふるって、ポジションパワーによってフルコミットさせても長くは続かない。

過去の時代には過去の時代の理屈があるし、今の時代には今の時代の理屈がある。

全身全霊で一緒に船を漕ぐ仲間は多いに越したことはない。

それが会社の強さであるし、起業の醍醐味であるから。